山の果研究所

和紙を身近につかう、豊かさを。

製品ができるまで

01.コウゾ畑の管理

春から秋は、コウゾ畑の草刈りをおこないます。
コウゾの木は枝分かれすると皮がむきにくくなるので、枝になる芽を木からこまめに取り除きます。つる草が幹に巻きついて皮を痛めるのも良くありません。木の根元にもぐりこんで、ていねいに除草します。

02.刈り取り・蒸し・皮むき・さくり

冬にはコウゾを刈り取って長さをそろえ、大型の蒸し器で蒸し、表皮をむいていきます。
剥き終わった皮は、外側の黒い部分を一枚ずつ小刀で削り取って、きれいな白皮だけに精製します。

03.コウゾの皮を煮る・叩く

精製したコウゾの白皮は、大なべで煮て柔らかくして、機械で打って潰してから、ビーターという機械で繊維をほぐします。

04.和紙をすく

コウゾと、山川からの水、ノリ(ノリウツギの樹皮から得られるとろみ成分)を、すき舟にいれて、一枚ずつ和紙を手すきしていきます。
すきあげた和紙はかさねて紙床にし、ゆるやかに時間をかけてしぼったあと、ていねいに一枚ずつはがして、乾燥機にハケではりつけて乾かしていきます。

05.型紙を彫る

型紙は、専用紙にデザインを描きこみ、手彫りして製作します。型染めは、型紙をつかって染めをおこなう日本古来の技法で、型糊を置くことで染まる部分と染まらない部分をつくるなどして、模様を染める方法です。

06.糊置き

型紙を和紙の上にのせ、糊を置いていきます。糊を置き終わったものは、木のひき粉をふりかけて、置いた糊同士がくっつかないようにします。十分に乾燥させます。蒸し作業が必要になる場合もあります。

糊を置く

07.和紙を草木染め・型染めする

山の果研究所では、スギ、栗、梅、葛、ヒサギ、キバナコスモス、藍(あい)などを使って草木染めをおこないます。染色と乾燥を数回くりかえすこともありますが、和紙は濡れると破れやすいため、草木染め+型染めの組合せは、和紙にほどこすことが難しい方法です。

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